2006年7月30日日曜日

最近の小学生

 あるドキュメント番組で、小学6年の担任を持った先生の1年間を記録したものがありました。そこで、最近の小学生の実態を垣間見る事ができました。

 時は西暦2005年、去年の話です。千葉県のとある小学校。6年6組。
 担任の先生が前で話をしているのに、ほとんどの生徒が話を聞いていない。ずっと周りと喋っている。先生の姿が視界に入っていない、無視している印象を受けた。生徒が周りと喋っているので、静かにするように先生が注意してもほとんど変化無し。数回言わないと静かにならない。何なんだ、この空間は・・・。
 体育の時間、先生が整列するように言っても動かない。
 授業が始まっているのに、教室にいない生徒もいた。

 これが実際の、現実の出来事であるということ。

 この状況は過去と比べて異常なのか、それとも今では普通のことなのか。問題だとすれば、原因はどこにあるのか。

 子供は先生をナメている。先生は暴力を振るわない。手を出せばクビになる。子供はそれを知っている。だからつけあがる。 先生に敬語を使わない。何でも知っているように発言する。子供の姿の先にぼんやりと親の姿を想像できる。
 分かっているのか、今の自分があるのは誰のおかげかを。いろんな人が支えてくれたんだ。小学生という所属を取ったら、親がいなかったら自分に何ができる?朝起きれるか?御飯を作れるか?小学生には厳しい言葉ですね、すいません。数年後に分かるはずです。

 その学校で6年6組の保護者会が開かれた。そこで生徒の授業態度や今のクラスの状態が報告された。保護者側からは
 「先生の個々の生徒に対する接し方の違いが子供に不快感を与えている」
 「担任を変えて欲しいという話を聞いた。子供たちは何を求めているのか」
という意見が出た。
 この保護者会で、私は教室内の実態をビデオに撮るなどして親たちに実際の姿を見せて欲しかった。プライバシーとの兼ね合いもあって難しいと思うが、状況を改善しようと思っているなら目をつむってもいのではないか。何もなければそんなことを心配する必要もない。何か問題があるから、その状況を記録するんだ。
 大概の親は自分の子に限って・・・と他人事のように受け止めてしまいがちだ。本当に、本当に家庭で子供たちに社会の決まり、人として大切なことを教えてられているのか。自分の経験を語ってやっているのか。そして子供のことを理解しているか。学校での教育も大切だが、家での教育も同じように大切だと思う。まず家庭という集団での生活があり、そして学校という大多数の集団で生活ができるのではないか。何事も基礎ができていなければ、先に進むことができない。

 こんな小学校の状況は全国にどれ程あるんでしょうか・・・。教師の質、家庭環境の悪化、超情報化社会等、色々な問題が複雑に絡み合って今の状況が作り上げられているようです・・・。
 モノが溢れて、何でも揃っている今という時代の豊かな国。その代わりに何かが揃っていない豊かな国の人間。
 「そして人間の頭も変になっている、わかるか。」

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